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2012 年度 実施状況報告書

炎症による前立腺発癌機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24592388
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

野々村 祝夫  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30263263)

研究分担者 中井 康友  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20432479)
高山 仁志  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50403051)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード前立腺癌 / 炎症 / 幹細胞
研究概要

本年度は、ラット前立腺炎モデルを用いて、前立腺炎による前立腺組織の破壊から再生の過程でどのような細胞分画が変化するか検討した。具体的には、前立腺炎を引き起こしてから2週後の前立腺組織を採取し、細切し、コラゲナーゼ処理をした後、CD45陰性の非血球系細胞の中で、前立腺の幹細胞で発現していると考えられているCD44, CD49f, Sca-1, CD117, CD133陽性細胞の変化を検討した。その結果、炎症を起こしてから2週後の組織でCD177, Sca-1共陽性の細胞分画が増加することが明らかとなり、この細胞分画が前立腺の再生に関与している可能性が考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の研究計画の一つは、フローサイトメトリーによる前立腺幹細胞の分離を機能解析である。ラット前立腺組織の細切と、フローサイトメトリーを用いてのそこからの細胞分離は技術的難度が高い。以前の研究から、LPSによる前立腺炎では約2週間目において最も上皮再生が盛んであることがわかっていたので、2週目の前立腺を用いて幹細胞マーカーの発現検討を行った。前立腺の幹細胞マーカーとしてはCD44, CD49f, Sca-1, CD117, CD133などが報告されているが、検討の結果、CD177, Sca-1共陽性細胞の存在が明らかになった。これらの細胞はソーティングが可能である。これらの細胞を可能な限り回収して3次元培養を行うことで組織再生能や多分化能の検討も可能であると思われる。今回の研究課題の中で最も重要かつ律速段階となることが予想されたところであるが、当初の予定通り結果を出すことが出来たと考える。

今後の研究の推進方策

ローサイトメトリーによる前立腺の再生に関する細胞の同定を進めていく。本年度で見られたCD177, Sca-1陽性細胞の性質を検討していく。この細胞が十分量回収できるようであれば、これらの細胞が炎症後にどのような遺伝子が変化するのか、cDNA microarrayで検討する。
また、PhIPによる萎縮性病変、前癌病変、癌組織からmicrodissectionによりDNAを採取し、DNAのepigeneticな変化と、遺伝子のコピー数の変化などを検討する。

次年度の研究費の使用計画

フローサイトメトリーによる実験の経費。
cDNAマイクロアレイのための経費。
マイクロダイゼクションを行うための経費。
Bilulfite処理をするための経費。
CGHマイクロアレイを行うための経費。

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公開日: 2014-07-24  

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