研究課題/領域番号 |
24592395
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
呉 秀賢 香川大学, 医学部, 助教 (10346645)
|
研究分担者 |
杉元 幹史 香川大学, 医学部附属病院, 准教授 (10243768)
筧 善行 香川大学, 医学部, 教授 (20214273)
加藤 琢磨 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (70625673)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | Lexatumumab / TRAIL-R2 / テムシロリムス / 腎癌細胞 |
研究概要 |
我々は平成24年度から「進行性腎細胞癌に対するLexatumumab併用テムシロリムス療法の開発」というテーマで科学研究費(基盤研究C)をいただき、難治性・進行性腎癌に対する新たな抗癌療法の開発研究を行った。腎癌株化細胞ACHNと腎癌組織より作製した初期腎癌培養細胞をフローサイトメトリーにて解析したところ、新規分子標的剤テムシロリムス処理により、腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド受容体2(TRAIL-R2/DR5)の発現増強が認められた。また、TRAIL-R2に対するヒトアゴニストモノクロナール抗体Lexatumumabとテムシロリムスとの併用でACHN細胞や初期腎癌培養細胞を24時間処理したところ、腫瘍細胞に対する相乗的な殺細胞効果は認められなかったものの、相加効果を認めた。現在その作用機序を解析中である。 なお、膀胱癌細胞において、Lexatumumabはアントラサイクリン系抗癌剤エピルビシンやテラルビシンとの併用による相乗的な殺細胞効果を認めた。これはカスパーゼカスケードの活性化を介したアポトーシス誘導によるものであった。部分研究成果は英文学術雑誌に投稿準備中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
腎癌株化細胞ACHNと腎癌組織より作製した初期腎癌培養細胞をフローサイトメトリーにて解析したところ、新規分子標的剤テムシロリムス処理により、腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド受容体2(TRAIL-R2/DR5)の発現増強が認められた。また、TRAIL-R2に対するヒトアゴニストモノクロナール抗体Lexatumumabとテムシロリムスとの併用でACHN細胞や初期腎癌培養細胞を24時間処理したところ、腫瘍細胞に対する相乗的な殺細胞効果は認められなかったものの、相加効果を認めた。現在その作用機序を解析中である。
|
今後の研究の推進方策 |
1、腎細胞癌免疫不全マウス移植モデルの作製 2、薬剤の有効性と安全性の評価 3、Lexatumumabによるテムシロリムス耐性機構の解明
|
次年度の研究費の使用計画 |
1、 平成24年度の研究を発展させ,最適な投与量,投与方法などを検討し臨床応用の基礎となりうるLexatumumab併用テムシロリムスのレジメを開発する。また,テムシロリムスによる DR5を介したアポトーシス誘導の分子機構をさらに解明する。 2、 結果のまとめと統計学的分析,学会及び学術雑誌への発表を行う。
|