研究課題/領域番号 |
24592398
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
賀本 敏行 宮崎大学, 医学部, 教授 (00281098)
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研究分担者 |
向井 尚一郎 宮崎大学, 医学部, 講師 (10315369)
杉江 悟 宮崎大学, 医学部, 医員 (50626140)
森下 和広 宮崎大学, 医学部, 教授 (80260321)
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キーワード | 癌 / タンパク質 |
研究概要 |
Cell lineを用いたin vitroでの検討結果を示す。 ホルモン抵抗性前立腺癌(以下CRPC) modelとしてPC3、ホルモン感受性前立腺癌(以下non-CRPC) modelとしてLNCaPを用いそれぞれのCaveolin-1(以下CAV1)の発現をmRNA levelおよびタンパクレベルで比較検討した。結果、mRNA level,タンパクレベルともPC3で有意に高発現していることが分かった(Student`s t-test: p<0.0001)。 次いで臨床サンプルを用いたin vivoでの検討結果を示す。 CRPCおよびnon-CRPCの患者血漿CAV1濃度をELISA法を用いて比較検討した結果、CRPC群で有意に血漿CAV1濃度が高値であった(Student`s t-test: p<0.004)。 またCAV1 T29107A(rs7804372)遺伝子多型と前立腺癌発症の関連性も示唆されているため、前立腺癌患者と健常成人男性の間でこの多型と前立腺癌の発症の相関を検討した結果、genotype distributions (P=0.0045), allelic frequencies (P=0.0018)と統計学的有意差を認めた。Logistic regression analysisにおいてもAA genotype が前立腺癌の発症リスクを減少させる可能性があることが示唆された(OR 0.35, 95% CI 0.13–0.91, P=0.033)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、臨床検体での解析はほぼ終了している。また、臨床検体を用いた追加実験も結果が出ている。 ただ、現在siCAV1を用いたノックダウンPC3株の作成は終了しているものの、以後のsignal pathwayでの解析で有意な結果が出ておらず、現在その解析の進行中である。
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今後の研究の推進方策 |
現時点でsiCAV1を用いたノックダウンPC3株の作成は終了しているため、このノックダウン株を用いて、以後のsignal pathwayでの解析をすすめる。さらにCAV1と協調して発現しているとされるCAV2についても同様の実験をすすめる予定である。 また、同株を用いて電子顕微鏡による超微細形態学的解析も追加検討の予定である。
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