研究実績の概要 |
まず、臨床サンプルを用いたin vivoでの検討結果を示す。CRPCおよびnon-CRPCの患者血漿CAV1濃度をELISA法にて比較検討した結果、CRPC群で有意に血漿CAV1濃度が高値であった(Student`s t-test: p<0.004)。 また、CAV1 T29107A (rs7804372) 遺伝子多型と前立腺癌発症の関連性も示唆されているため、前立腺癌患者と健常成人男性の間でこの多型と前立腺癌の発症の相関を検討した結果、genotype distributions (P=0.0045), allelic frequencies (P=0.0018)と統計学的有意差を認めた。Logistic regression analysisにおいてもAA genotype が前立腺癌の発症リスクを減少させる可能性があることが示唆された(OR 0.35, 95% CI 0.13-0.91, P=0.033)。 次に、Cell lineを用いたin vitroでの検討結果を示す。CRPC modelとしてPC3、non-CRPC modelとしてLNCaPを用いそれぞれのCAV1の発現をmRNA levelおよびタンパクレベルで比較検討した。結果、mRNA level、タンパクレベルともPC3で有意に高発現していることが分かった(Student`s t-test: p<0.0001)。
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