本研究の目的は前立腺癌のがん幹細胞の同定と解析および治療法の樹立である。ヒト前立腺癌細胞株22Rv1に対してALDH1活性分析を行ったところ、ALDH1活性の高い細胞集団にがん幹細胞が多く含まれ、hepatocyte growth factor(HGF)を分泌することがわかった。前立腺癌患者の摘出標本のHGF免疫染色を行い術後のPSA再発との関係を調べた結果、HGF陽性率5%以上の症例群は5%未満の症例に比較し有意にPSA再発までの期間が短かった。HGFの抑制が癌の再発回避につながる可能性がある。
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