研究課題/領域番号 |
24592404
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
本郷 文弥 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80291798)
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研究分担者 |
三木 恒治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10243239)
河内 明宏 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90240952)
中村 晃和 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10381964)
木村 泰典 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20398374)
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キーワード | 腎癌 / 一酸化窒素 / sニトロソ化 |
研究概要 |
申請者らは血管新生阻害作用の増強という点でNOの直接的なあるいはNF-κBを介したVHL-HIF経路への治療介入が分子標的治療の耐性克服につながる可能性を考えた。また、ニトログリセリンはNO供与体であり、これまでより虚血性心疾患に対して使用されており、安全性も高く、廉価である。そこでこれまでに、腎癌培養細胞株において、NOによるタンパク修飾であるSニトロソ化タンパクについて検討し、その結果、タンパクを抽出後にビオチンスイッチ法およびLC/MS/MS質量分析による定量・同定により、Sニトロソ化タンパクを数種同定した。そのうち、HSP90、Annexinの二つについて、機能解析を行い、治療応用について検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
腎癌培養細胞株において、NOによるタンパク修飾であるSニトロソ化タンパクについて検討を行ったところ、タンパクを抽出後にビオチンスイッチ法およびLC/MS/MS質量分析による定量・同定により、Sニトロソ化されているタンパクを数種同定することが可能であった。そのうち、HSP90、Annexinの二つについて、機能解析を行い、治療応用について検討を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
in vitro および in vivoにおいてヒト腎癌細胞における分子標的薬とNO供与剤との併用による抗腫瘍効果、アポトーシス誘導効果、血管新生阻害効果の検討を行う。さらにin vivoにおいて転移抑制効果も明らかにする。その上で、申請者らは腎癌においてVHL-HIF経路をターゲットとし、チロシンキナーゼ阻害剤やmTOR阻害薬とNO供与剤の併用による血管新生とアポトーシスの両シグナル伝達経路を制御するという新しい治療戦略の確立を目指す。その結果をふまえ、臨床への応用を提案する。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験の進捗により、購入予定の薬品の変更があり、残額が生じた。 腎癌培養細胞(Caki-1, SN12, NC65, ACHN ,A-706, RenCa等)においてチロシンキナーゼ阻害剤・血管新生阻害剤・mTOR阻害剤(ソラフェニブ、スニチニブ、ベバシズマブ、テムシロリムス等)とNO供与剤を投与し、投与前後に置ける標的分子であると考えられるVEGF,VEGFR、PDGF、PDGFR、またその上流であるHIF-1α等の発現をmRNAレベルについてはRT-PCR法およびタンパクレベルについてはWestern blotにて検討する.メカニズム等の解析実験においてはin vitroの実験系では安定したNO供与剤であるDETANONOateを用い、in vivoの実験系においてはNTGを用いる予定である。
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