本研究では、ペプチドワクチンを用いたCTLの増幅法の改良と種々抗がん剤との併用による有効性の向上を目指して実施した。ペプチドワクチンにより、高率にCTLの誘導、増幅が可能であった。また、CMVペプチドによる刺激で得られたCTLに対する抗がん剤の影響を調べたところ、ドセタキセル、ゲムシタビン、シスプラチンでは、増殖阻害効果が認められたが、反応阻害効果は認められず、CTLとの併用は可能だが、ペプチドワクチンとの併用はできないと考えられた。イレッサ、ソラフェニブ、5-FUでは、CTLへの反応阻害効果、増殖阻害効果、直接傷害性については認められず、CTL、ペプチドワクチンとの併用の可能性が示された。
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