ヒトの未熟卵子を人工的に成熟させた卵子(ヒト老化モデル卵子)は、40代女性の老化した卵子と同じ性質を示します。このモデル卵子を使って卵子の老化現象の解明を試みました。その結果、老化モデル卵子をある薬剤で処理すると老化現象が緩和され、受精したあとの成長が促進されることが明らかになりました。さらに、この卵子老化の緩和は、細胞分裂を調節する蛋白の量が卵子の内部で変化したことで引き起こされていた。その他にも様々な遺伝子を比較した結果、卵子の老化に伴って働きが変化している可能性のある蛋白が多数認められました。これらのデータを更に解析することで人為的に卵子を若がえらす手段を確立して行きます。
|