研究課題
両親の産後うつとボンディング障害の検討(エコチル追加調査);父親vs母親 産後うつリスク(エジンバラ質問票EPDS9点以上)は産後1か月8.4%vs11.8%、ボンディング障害ハイリスク(赤ちゃんの気持ち質問票7点以上)父親vs母親 産後1か月6.3%vs 3.5%であった。母親の妊娠初期の質問で抗うつ薬使用は1.14%、抗不安薬1.9%、睡眠薬0.93%、抗精神薬0.31%であった。東日本大震災と産後うつ;宮城県被災地では震災後6-9か月の検討では、産後うつリスク(EPDS9点以上)の褥婦は21.3%であり、「津波への遭遇」が関連因子であった。一方、岩手県宮古市では、震災前9.9%、震災後0-3か月は31.4%、4-6か月は10.1%であり、「自宅の破壊・住居の変更」「環境不満」であった。この結果、震災後における宮城県被災地域と岩手県宮古市の産後うつの地域格差が浮き彫りになった。レセプト;株式会社日本医療データセンターのレセプトデータから妊娠中の医薬品使用状況に関する情報(曝露)および出生児の先天奇形に関する情報解析(アウトカム)することを試みた。その結果、2005年1月~2011年6月の健康保険における診療分約90万帳のうち、健康保険組合が有する保険資格情報を元に、誕生年月と同月に保険加入した15歳以下の児33,864名を同定し、その母親8,020名の妊娠期間の特定を可能にした。ICD10で精神及び行動の障害(F00-F99)と診断された件数は妊娠期0.71%、分娩期0.24%、産後1年以内0.59%であった。向精神薬の処方件数は妊娠期3.43%、分娩期10.3%、産後1年以内0.59%であった。本研究課題の産後うつの新規のリスク因子として、震災に関連した因子を同定した。また、父親の産後うつとボンディング障害の実態が明らかになった。レセプト研究の有用性が示唆された。
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Disaster Med Public Health Prep.
巻: 未定 ページ: 未定
World J Pediatr.
Arch Womens Ment Health.
巻: 17 ページ: 579-581