研究課題
まず平成26年度の研究報告であるが、当初の計画では、本年度は平成25年度に施行予定であった基礎手術実験をもとにG-CSFとLPSにて誘導された子宮内炎症モデルにPolymyxin Bを投与し胎仔臀部皮膚組織での炎症性サイトカイン(TLR-2、TLR-4、TLR-6、IL-1β、IL-6、IL-8、MCP-1、TNF-α、IL-10)のRNA発現量をリアルタイムPCR法にて測定するin vivo実験を計画していたが、当初の予定通りには遂行できなかった。妊娠ヒツジを入手し、G-CSFとLPSにて子宮内炎症モデルを作成することはできたが、予定実験期間を満たす前に胎仔が死亡してしまったり、母獣の健康状態によって実験を遂行できなかったことが、その理由の一つとして挙げられる。また、炎症性サイトカインのPCR法を遂行するための実験器具ならびに実験試薬の収集に手間取ったことも実験遅延の一因になっていると思われる。次に3年間の研究期間全体としての総括は、当初の研究遂行予定を達成できなかったと言わざるを得ない。これは、初年度から研究予定に比して実験の主義的なミス、実験試薬収集の遅延などがあり反省すべき点である。さらに、最終的な目標であった本研究成果を国内外の学会等で発表し広く周知することはできなかった。しかしながら、この研究期間内に今回の研究の予備実験の意味合いを持つ研究内容(かつて自らが留学先で遂行した今回の研究の予備実験)を査読がある学術論文として発表できたことは、ある一定の実績として意味のあるものと判断する。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)
Reproductive Science
巻: 21(5) ページ: 623-631
10.1177/1933719113508820.