妊娠高血圧腎症(Preeclampsia=PE)の発症・進行には、酸化ストレスや炎症が関与する。 PEの胎盤では、抗酸化遺伝子群の転写因子Nrf2活性が低下していた。in vitroでは、低酸素環境でNrf2活性は低下するが、statinによりその活性が増加した。Nrf2発現を抑制し酸化ストレスを加えると、抗酸化遺伝子群発現は抑制されたが、statin添加によりそれらの発現は増加した。また、酸化ストレスを加えると活性酸素種(ROS)の増加が認められたが、statinにより減弱した。 statinはNrf2を活性させ、PEに対する治療となる可能性が示唆された。
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