多胎発生の少ない新たな排卵誘発法の開発を目的として、排卵障害モデルラットを作成してその機序を検討し、中枢神経ペプチドNKBの作動薬であるsenktideの効果を検討した。成熟雌ラットの背部皮下にletrozole放出型ペレット(0.4 mg/日)を埋め込み、排卵障害モデルラットを作成した。このラットで、PMSG-hCG刺激により排卵が起きることを確認した。また、視床下部後方ブロックにおけるキスペプチンmRNAの発現亢進等がみられた。このモデルラットにsenktide(0.2 mg/日)を浸透圧ミニポンプで連日皮下投与し腟スメアを連日評価したが、性周期の回復は得られなかった。
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