稀少性の原因不明の産科疾患の原因同定に、次世代シークエンサーやSNPアレイ技術を利用した網羅的配列解析は極めて有効であると考えられる。本研究では、次世代シークエンサーで取得した大規模配列解析情報やマイクロアレイ技術で取得したゲノムワイドな一塩基多型(SNP)情報を駆使し、産科領域の稀少疾患である反復胞状奇胎の日本人の症例でNLRP7遺伝子の変異を疾患責任遺伝子として特定した。また、合併症のない正期産411例のゲノムワイドなSNP情報を収集し、産科疾患を解析する際に有用な日本人コントロール産婦のcopy number variant(CNV)データベースを構築した。
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