研究課題/領域番号 |
24592496
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤堂 幸治 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員准教授 (90374389)
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研究分担者 |
櫻木 範明 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70153963)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 子宮体癌 |
研究概要 |
高リスク子宮体癌におけるUltra-stagingの結果を論文にまとめた。子宮体癌の骨盤リンパ節転移陽性患者を対象とし、傍大動脈リンパ節の微小転移頻度を調べた。その結果73%に微小転移が認められ、低分化型腺癌、漿液性腺癌に微小転移頻度が多いとの結果が得られた。傍大動脈リンパ節摘出個数と微小転移頻度に相関は認めなかったが、下腸管膜動脈より頭側の傍大動脈リンパ節摘出個数が多い症例に微小転移が多い傾向があった。傍大動脈リンパ節は子宮体癌の一次リンパ節とされているが、下腸管膜動脈より頭側の領域が子宮体部からのリンパ流を直接受けている可能性が高いと考えられた。 高リスク子宮体癌の治療では下腸管膜動脈より頭側の傍大動脈リンパ節領域に対する外科的摘出もしくは放射線治療などの局所治療を加える必要があると考えられた。 これらの結果は、Preliminary reportという形でGynecologic Oncology (IF=3.88)に投稿、受理され、雑誌掲載された。 中リスク子宮体癌におけるUltra-stagingの対象を選定するにあたり、単年度10例程度の検討を予定していたため、子宮筋層への浸潤が1/2を超える症例に限定することとした。 次いで該当リンパ節ブロックの確認を行った。作業の協力予定者が退職したため、新規協力者を応募することになり、この時点で研究が一時中断を止む無くされた。平成25年4月より作業協力を得られる体制が整ったため、実務作業はこれから行われる。まず10例の検討を平成25年8月までに終了させ、その後平成25年度末までに更に10例の検討を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
作業の協力予定者が一身上の都合により退職したため、新規協力者を応募することになり、この時点で研究が一時中断を止む無くされた。平成25年4月より作業協力を得られる体制が整った。
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今後の研究の推進方策 |
中リスク子宮体癌患者のうち、子宮筋層への浸潤が1/2を超える症例に限定してUltra-stagingを行うこととした。平成25年4月より作業協力を得られる体制が整ったため、実務作業はこれから行われる。まず10例の検討を平成25年8月までに終了させる。微小転移が2例以上に同定されれば、症例選択は変えずにその後平成25年度末までに更に10例の検討を行う。微小転移同定例が2例に満たない場合にはUltra-stagingの方法を変えて検討を行うことを考慮する。
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次年度の研究費の使用計画 |
物品で約200万円、人件費で約40万円の使用予定としていたが、作業協力者が変わったため人件費を60万円ほど使用したいと考えている。このため物品にかかる費用を抑え、年度末までに使用可能額は全額使いたいと考えている。
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