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2014 年度 実績報告書

中リスク子宮体癌におけるリンパ節微小転移実態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24592496
研究機関独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター(臨床研究部)

研究代表者

藤堂 幸治  独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター(臨床研究部), その他部局等, その他 (90374389)

研究分担者 櫻木 範明  北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70153963)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード子宮体癌 / リンパ節微小転移 / 再発 / 予後
研究実績の概要

研究最終年度にあたり、「1997-2004年に治療を行った中リスク子宮体癌」すべての解析が終了した。当該期間に中リスクと診断された症例は63例で、2例においてリンパ節のパラフィン固定標本が得られなかったかったため、61例に対してUltrastagingが実施された。
これらは全例ルーチンの病理検査でリンパ節転移陰性と診断されていたわけだが、実際には9例(14.8%)でリンパ節微小転移が同定された。リンパ節微小転移の危険因子は筋層浸潤の深さ(1/2以上)であった。リンパ節微小転移は骨盤外再発に関する独立危険因子であった(adjusted RR: 17.9, 95% CI 1.4-232.2)。再発部位は傍大動脈リンパ節が多く、また当該期間は傍大動脈リンパ節を摘出することは稀であったため、傍大動脈リンパ節郭清を実施しない場合、同部位の再発の危険が高まると解釈された。
リンパ節微小転移群(n=9)とリンパ節転移陰性群(n=52)で生存分析比較を行ったが、両群間に有意差は認めなかった (OS, log-rank test, P=0.074; RFS, log-rank test, P=0.066)。しかしながらリンパ節微小転移群の生存率はリンパ節転移陰性群のそれと比べて20%以上も低かった (8年全生存率: 71.4% vs. 91.9%, 8年無再発生存率: 55.6% vs. 84.0%)。
サンプルサイズが少ないために結論は出せないが、リンパ節微小転移は中リスク子宮体癌の予後因子となる能性がある。センチネルリンパ節生検の普及に伴い、リンパ節微小転移の取り扱いが将来的に問題となる。多施設共同研究でその意義を明らかにする必要がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Isolated tumor cells and micrometastases in regional lymph nodes in FIGO stage I-II endometrial cancer2015

    • 著者名/発表者名
      Todo Y
    • 雑誌名

      Journal of Gynecologic Oncology

      巻: 未定 ページ: 未定

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 子宮体癌における傍大動脈リンパ節郭清の意義2014

    • 著者名/発表者名
      藤堂幸治
    • 学会等名
      第56回日本婦人科腫瘍学会
    • 発表場所
      宇都宮
    • 年月日
      2014-07-17 – 2014-07-17
  • [学会発表] 肥満子宮体癌症例の予後およびステージング手術の意義に関する考察2014

    • 著者名/発表者名
      藤堂幸治
    • 学会等名
      第66回日本産科婦人科学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-04-19 – 2014-04-19

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公開日: 2016-06-01  

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