研究課題/領域番号 |
24592497
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
保坂 昌芳 北海道大学, 大学病院, 助教 (20374390)
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研究分担者 |
渡利 英道 北海道大学, 大学病院, 講師 (10344508)
櫻木 範明 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70153963)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 子宮頸癌 / ZFP-36 / 免疫組織化学 |
研究概要 |
子宮頸癌の進展過程におけるZFP-36の発現の変化を検討するためにアメリカの共同研究者から入手した抗ZFP-36抗体を使用し、臨床検体(正常扁平上皮、頸部上皮内病変、浸潤癌)を用いた免疫組織化学染色を行った。その結果、種々の条件を改良してもZFP-36の発現を既報告にあるように正常扁平上皮において確認できなかった。そこで、最近発売された市販の抗体2種類を含む4種類の抗体を購入して免疫組織化学染色によって発現を確認できるか再度検討しており、現在最終的な至適染色条件(一次抗体濃度、二次抗体濃度、反応時間)を決定している段階ではあるものの、最近の検討では特に反応時間を長くすることで正常扁平上皮組織において細胞質にZFP36の発現を認める例が存在することが明らかとなってきた。Preliminaryな段階ではあるものの、正常扁平上皮組織、頸部上皮内病変(SIL)組織、浸潤癌組織を用いた検討の結果では、悪性化の過程の中でZFPの発現が減弱する傾向が認められている。一方、悪性化の過程の中で発現が亢進することが報告されているimp3についても検討したところ、実際に悪性化の過程で発現が亢進している傾向が認められており、ZFP36とimp3の発現の間には負の相関があると考えられ、これらの発現パターンを免疫組織学的に検索することで個々の患者において子宮頸癌への進展リスクを勘案できる可能性があることが推察された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
抗体の働きが予想以上に不良であったため、免疫染色やwestern blotを行う場合の至適条件を決定するのに時間を要しているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、市販抗体を用いた免疫染色の至適条件を確立し、同一の条件にしたがって正常頸部扁平上皮組織、前癌病変組織)CIN1-3)、浸潤子宮頸癌組織を用いて、多くの臨床サンプルを用いた検討をする予定である。また、子宮内膜の発癌過程におけるZFP-36の発現についても同様に検討を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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