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2013 年度 実施状況報告書

化学療法抵抗性子宮内膜癌へのKeap1遺伝子導入治療

研究課題

研究課題/領域番号 24592500
研究機関東北大学

研究代表者

吉永 浩介  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (40343058)

研究分担者 永瀬 智  東北大学, 大学病院, 准教授 (00292326)
高野 忠夫  東北大学, 大学病院, 特任教授 (40282058)
キーワード子宮内膜癌 / 化学療法抵抗性 / Keap1遺伝子 / Nrf2遺伝子 / 遺伝子治療
研究概要

癌におけるKeap1またはNrf2の遺伝子変異は両者の相互作用を妨げ、Nrf2が分解されなくなり、酸化ストレス応答酵素群の転写・翻訳が亢進され、化学・放射線療法治療抵抗性をもたらすと考えられている。我々は子宮内膜癌(類内膜腺癌)症例において初めてKeap1遺伝子およびNrf2遺伝子変異を発見した。105症例中、Keap1遺伝子変異が9例、Nrf2遺伝子変異が3例あると確認した。Keap1遺伝子のエクソン4およびエクソン5においてSNP(Single nucleotide polymorphism)を高頻度に認めた。Keap1-Nrf2の相互作用を妨げる遺伝子変異の有無、Keap1のSNPについて子宮内膜癌の生存率との関連も統計学的に解析した。Keap1-Nrf2遺伝子変異の有無は無病生存率に有意な関連がなかったが、Keap1遺伝子のエクソン4のSNP(1413C/G)は化学・放射線療法を受けた症例群において無病生存と統計学的に有意な相関があった。また子宮体がん細胞株を用いてKeap1,Nrf2遺伝子配列を検討したところ、手術検体と同じSNPを発見したことから子宮体癌の癌化過程や化学療法抵抗性に関与することが示唆された。そこで昨年度はKeap1遺伝子導入に際して遺伝子感受性の良いSNPを選んで導入することが重要であることがわかった。本年度の研究では更なる子宮体癌がん細胞株のKeap1の機能解析をすすめ正常子宮内膜細胞と子宮体がん細胞株のKeap1遺伝子のメチル化を検討した結果、Keap1遺伝子において高頻度でメチル化されていること、メチル化されていない子宮体がん細胞株ではKeap1が高発現していることが確認された。基礎研究として子宮体癌細胞株のKeap1の機能解析を蓄積している状況である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

遺伝子導入の準備とKeap1の機能解析の準備が整った状況である。

今後の研究の推進方策

Keap1遺伝子変異を有する内膜癌細胞株を、マウスの腹腔に移植した後、アデノ随伴ウイルスを用いて正常Keap1遺伝子導入を行う。その後化学療法薬剤への感受性をin vivo imaging測定する。

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額は今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額である。
平成26年度請求額と合わせ、平成26年度の研究遂行に使用する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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