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2014 年度 実績報告書

子宮体癌におけるCRP単一塩基多型とリンパ管侵襲・リンパ節転移との関連

研究課題

研究課題/領域番号 24592501
研究機関秋田大学

研究代表者

藤本 俊郎  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (20375249)

研究分担者 佐藤 直樹  秋田大学, 医学部, 講師 (40447199)
清水 大  秋田大学, 医学部, 講師 (60400503)
佐藤 敏治  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70636183)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード子宮体癌 / CRP単一塩基多型 / リンパ管侵襲 / リンパ節転移
研究実績の概要

子宮体癌の標準術式は子宮全摘・付属器摘出・後腹膜リンパ節郭清(SLND)である。SLNDの施行により、手術時間延長、同種血輸血、下肢浮腫、血栓症など、負の影響がしばしば発生する。SLNDは、診断・治療的な意義が、付帯するリスクを上回る場合にのみ行われるのが理想だが、その術前評価には臨床的限界がある。
子宮体癌は生活習慣病、先行・続発癌、家族歴を伴う場合が多く、発癌背景に環境因子や遺伝的素因が関与するものと推測されてきた。近年、他癌腫において、C-reactive protein(CRP)の単一塩基多型(SNP) 1846 C>Tと転移や予後との間に相関性が報告され、子宮体癌においてもCRP-SNP 1846 C>Tとリンパ節転移などに関連性が推定された。
本研究においては、子宮体癌患者144例のCRP-SNP 1846 C>Tの遺伝子解析を行い、脈管侵襲との関連性認めて学会報告した。また、リンパ節郭清を含む手術療法を実施された子宮体癌患者130名のCRP-SNP 1846 C>Tと、骨盤リンパ節(PLN)転移かあるいは中等度以上のリンパ管侵襲との関連性解析を行い、統計学的な有意差を認めた。このことから、子宮体癌患者においてCRP-SNP 1846C>Tの遺伝子解析は、リンパ節転移の術前予測に付加的に貢献する可能性が示唆された。既に報告を脱稿し、現在は英文医学雑誌に投稿中である。
本研究を展開し、リンチ症候群を含む遺伝的背景を持つ子宮体癌患者を独自基準と分子学的解析により抽出し、その臨床分布と日本における関連癌発生の傾向を明らかにした。効率的なスクリーニング法を新規考案し、原著論文として英文雑誌に発表した。
これらの成果は子宮体癌を含む遺伝性腫瘍の適正な診療適応に留まらず、発癌の予知や予防的医療の展開に貢献してゆくものと期待している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Efficient Screening strategy for Lynch Syndrome in Japanese Endometrial Cancer.2015

    • 著者名/発表者名
      Sugawara T, Sato N, Shimizu D, Sato T, Makino K, Kito M, Tamura D, Kato A, Terada Y
    • 雑誌名

      Tohoku J. Exp. Med

      巻: 235 ページ: 117-125

    • DOI

      doi: 10.1620/tjem.235.117

    • 査読あり
  • [学会発表] 子宮体癌におけるリンチ症候群の臨床分布とその識別法〜360例の検討〜2015

    • 著者名/発表者名
      菅原多恵,佐藤直樹,田村大輔,木藤正彦,牧野健一,佐藤敏治,清水大,寺田幸弘
    • 学会等名
      第67回日本産科婦人科学会学術講演会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2015-04-12

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公開日: 2016-06-01  

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