子宮内膜癌においてCD133が癌幹細胞マーカーであることを報告してきた。今回、子宮内膜癌幹細胞の多分化能として血管への分化について検討を行った。 子宮内膜癌細胞をマウスの皮下に接種し形成された腫瘍を組織学的に検討したところ癌組織だけでなく血管組織を構築していた。血管を構成している内皮細胞は抗ヒトCD31抗体陽性であり、癌細胞から血管内皮細胞に分化している可能性が示唆された。CD133陽性の子宮内膜癌細胞はin vitroにおいて血管様構造を構築したのに対し、陰性細胞では認められなかった。またCD133陽性細胞はVEGFR--1の発現が亢進していた。低酸素下では血管様構造構築の維持が認められた。
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