研究課題
卵巣がんはもっとも死亡率の高い婦人科がんであり、なかでも腹膜播種を伴う進行期ではプラチナ製剤、タキサン製剤の誕生により生存率の改善はある程度確認できたものの、多くの場合2年以内に再発しやがては化学療法耐性となり予後はきわめて不良である。そのため新しい治療法の開発や、臨床上有用なバイオマーカーの発見、さらには新規治療標的の同定は急務である。本研究では進行期卵巣がんに対するより良い治療法の開発、治療有効な患者の選別のため、網羅的マイクロRNA解析を利用し、TC療法の新規投与法(dose-dense Paclitaxel/Carboplatin腹腔内投与併用療法)の有用性と安全性に関する予測因子を明らかにし、さらに新規分子標的候補を網羅的マイクロRNA解析、網羅的遺伝子発現解析ならびに分子腫瘍学・バイオインフォマティクスの手法を用いて同定し、その生物学的機能について検討することを目的としている。当該年度においては、収集された臨床病理学的情報を用いて、卵巣漿液性腺癌40例および対象として漿液性境界悪性腫瘍および正常卵巣より抽出されたtotal RNAを用いて臨床情報と照らせ合わせて特定の群においてマイクロRNAの発現に違いがあるかを解析した。TC療法の新規投与法に奏功率、3コースおよび6コースにおけるCA125の正常化率、2次的腫瘍減量手術時の完つい割合、無再発生存期間、全生存期間についてマイクロRNAの発現と相関を確認したが、統計学的に有意に差のある発現パターンを示すマイクロRNAを確認する事ができなかった。さらに再発6ヶ月までの群、1年以内の群、1年以上の群に分けて解析を追加中である。
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