研究代表者らは、我々が最近になり開発した好酸球性中耳炎モデル動物を用いて好酸球性中耳炎の病態について調査を行った。まず、腹腔に卵白アルブミンを注入し全身感作させ、引き続き中耳に7日間、14日間、28日間卵白アルブミンの注入を行った。その結果、7日目で内耳に少数の好酸球浸潤が観察されたが内耳形態は保たれていた。さらに、中耳への卵白アルブミンの注入期間を長くするほど、内耳への好酸球浸潤数は増加し、蝸牛の形態障害も悪化していることが観察された。以上より、中耳の好酸球性炎症が長く続ことにより、内耳障害も進行し高度の難聴を来たすものと思われた。
|