橋渡し研究の推進に際し、症例での病態生理を正確に反映した実験動物モデルは非臨床POC(Proof of Concept)取得に極めて重要である。この観点から我々は齧歯類と比してヒトに近い霊長類モデルに注目し、小型で扱いやすいコモンマーモセットの聴覚障害モデル樹立を目標として研究を行った。本研究によって①側頭骨局所解剖の熟知②二つの内耳薬剤投与ルート(半規管ないし正円窓経由)の手術③コモンマーモセット聴覚の基礎情報(聴覚研究には準近交系が望ましい)④ABR,OAEの手技確立⑤聴覚研究用の飼育施設、手術室などハード面での整備を確立し、現在、音響外傷モデル樹立を行っている。
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