内耳へのレーザー手術には感覚細胞をレーザーで破壊する選択的迷路破壊術、膜半規管を閉塞するLaser Partitioning(半規管分断術)がある。難治性の良性発作性頭位性めまい症に対しては手術が行われる事がある。半規管を開放し、骨パテなどを充填するCanal plugging がある。その他半規管へレーザーを照射する法(Laser Partitioning)がある。我々は半規管を開窓することなく侵襲の少ない方法でレーザーを照射し、良好な治療成績を得ている。今回照射により発生する熱が蝸牛その他の内耳にいかなる影響をあたえるのか検討した。ヒト側頭骨を用いて半規管をへレーザーを連続照射すると半規管内の温度は加算され、92℃まで上昇することが確認された。しかし前庭内の温度は全く変化がなかった。表面骨に黒点をつけ、レーザーを照射すると効率よく半規管の温度が上昇することが分かった。また半規管内の温度変化は表面骨の厚さに影響することが判明した。半規管を開放しないLaser partitioningは内耳に対する侵襲が少ない方法である
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