研究課題/領域番号 |
24592574
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中丸 裕爾 北海道大学, 大学病院, 講師 (20344509)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | SIRT1 / IL-33 / 鼻アレルギー |
研究概要 |
本年度においてはまず、アレルギー性鼻炎患者下鼻甲介粘膜とコントロールの下鼻甲介粘膜中のIL-33発現量をリアルタイムPCRにて検討した。その結果アレルギー性鼻炎患者の下鼻甲介粘膜においてはIL-33発現量が亢進していることが判明した。さらに同検体を用いSIRT1のmRNAの発現を比較した。SIRT1の発現量はアレルギー性鼻炎炎症局所で低下していることが判明した。アレルギー性炎症を引き起こすIL-33の産生に対するSIRT1の関与の検討、および気道上皮細胞IL-33産生におけるSIRT1蛋白関与の検討のため、以下の実験を詳細におこなった。In vitroの実験としてはヒト気道上皮細胞を使用して、SIRT1の抑制剤、促進剤によるIL-33発現の変化をしらべている。 1.気道上皮細胞にSIRT1の抑制剤、促進剤を添加しIL-33の発現量の変化をみる.同細胞にSIRT1のsiRNAを添加しSIRT1をknock downしL-33の発現量の変化を調べる. 2.アレルギー性鼻炎炎症局所のIL-33蛋白と SIRT1蛋白の局在と発現量を下鼻甲介粘膜にて検討する. 3.SIRT1活性化剤、抑制剤を加えたアレルギー性鼻炎モデルにおける臨床症状、鼻粘膜におけるIL-33量を調べる.刺激48時間後に培養上清を採取する。ELISA法にてIL-33の蛋白量を測定する. 4.SIRT1およびコントロールとしてスクランブルのsiRNAをlipofection法にてBeas-2B細胞に導入する.導入効率をSIRT1のmRNA量および蛋白量にて確認し、Poly(I:C )にて細胞を刺激s9.細胞よりIL-33mRNA量を、培養上清よりIL-33蛋白量を測定する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
SIRT1のmRNA量および蛋白量にて導入効率、及びIL-33mRNA量、IL-33蛋白量の測定結果のデータが順調に収集されており解析に十分である。
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今後の研究の推進方策 |
今後はヒト鼻腔上皮細胞を購入し鼻腔上皮細胞にてSIRT1の促進剤、抑制剤を添加する。
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次年度の研究費の使用計画 |
培養細胞の購入、試薬の購入、研究の成果発表に使用予定である。
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