研究実績の概要 |
最終年度は、ヒト気道上皮細胞株(NCI-H292細胞)にLTE4にて刺激するとMUC5ACムチンの分泌が引き起こり、P2Y12拮抗剤(MRS2935)でLTE4刺激にゆるムチン分泌が部分的に抑制された研究成果を英文誌に投稿し、査読者から指摘された事項につき追加実験を行い投稿論文がアクセプトされた。(Shirasaki H,et al. Allergology International 2015;64:169-174) LTE4は気道上皮細胞からの粘液分泌を引き起こし、その反応の一部はP2Y12受容体が関与するとこが明らかとなった。しかしながら、P2Y12拮抗薬の抑制率は約4割であるため、他の受容体もLTE4による作用に関与していることが示唆された。もう一つのLTE4受容体である可能性が高いGPR99の研究を開始し、ヒト鼻粘膜、NCI-H292 細胞、ヒト好酸球細胞株(EoL-1)にGPR99が発現していることを確認した。
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