研究課題/領域番号 |
24592578
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中山 明峰 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30278337)
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研究分担者 |
飛田 秀樹 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00305525)
栗山 真一 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 臨床研究医 (10625560)
鈴木 元彦 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50326138)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 睡眠 / アレルギー性鼻炎 / 脳虚血 / 国際情報交換 / アメリカ |
研究概要 |
鼻アレルギーは睡眠障害を起こすことが報告されているが、その基礎学的解明と解決法は見いだされていない。 申請者らは1.鼻アレルギーで引き起こされる睡眠時呼吸障害が海馬に与える影響(Hideki Hida, et al. J Neuroscience R 89;457-465, 2011)、2.新規鼻アレルギー治療薬CD40による睡眠の質改善効果、3.動物実験の結果をもとに将来ヒトにおける新たなる睡眠治療への可能性について研究している。そのため、これまで (1)抗原を感作したCD40ノックアウト樹状細胞の作製をした(Suzuki M, et al. J Immunol. 180;8461-9, 2008)。次に (2)マウスの作製:まずはスギ花粉抗原と卵白アルブミン(ovalbumin、OVA)抗原を免疫、点鼻してアレルギー性鼻炎モデルマウス群(A群)を作製した。さらに脱感作群(B群)、そして対照群(C群)を作成している途中である。 この途中経過は院内勉強会で報告したが、現在脱感作群の作成において、マウスの過敏反応によるアナフィラキシーがみられ、実験が滞っている。現在脱感作群の投与を減量しながら検討中である。 上記の実験が順調に進めば今後、1.鼻アレルギーで引き起こされる睡眠時呼吸障害が海馬に与える影響、2.新規鼻アレルギー治療薬CD40による睡眠の質改善効果、3.動物実験の結果をもとに将来ヒトにおける新たなる睡眠治療への可能性について研究を継続する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年度の研究実施計画:I.抗原を感作したCD40ノックアウト樹状細胞の作製;CD40 siRNAを組み込んだCD40 short hairpin siRNA-expressi ng vector(CD40 shRNA)を作製し、それを骨髄細胞より樹立した樹状細胞に導入する。 II.A群、B群、C群マウスの作製;スギ花粉抗原と卵白アルブミン(ovalbumin,OVA)抗原を免疫、点鼻してアレルギー性鼻炎モデルマウス群 (A群)、さらにこれらのマウスにCD40ノックアウト抗原特異的樹状細胞を投与した脱感作群(B群) 、対照に(C群)を作成する。 上記のマウス作成を行ってきたが、脱感作がすべてのマウスに出現せず、実験に苦渋した。作成に成功したマウスより少しずつ次のステップに進めている。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度の研究実施計画:III.大脳海馬の免疫学的染色(Argyophil III染色);申請者らは過去にArgyophil III染色で陽性となる神経細胞は、血流障害により大脳・海馬に早期に出 現する微細障害であることを報告した。負荷しないC群の海馬ではArgyophil III染色で陰性に結果となることが予測される。 平成26年度の研究実施計画:IV.睡眠脳波の記録;マウスの睡眠脳波ならびに筋電図を同時に計測する。 昨年度実験に成功したマウスを上記の実験に移す。
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次年度の研究費の使用計画 |
得られた実験結果を解析し、不足しているデータについては追加実験を行う。また、次年度は得られた成績を積極的に国際学会で報告をする。残った研究費は学会報告に使用する。
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