研究実績の概要 |
アトピー型鼻茸と非アトピー型鼻茸の発症機序や再発を明らかにする為、アトピー型鼻茸と非アトピー型鼻茸におけるT細胞のフェノタイプ:CD4+,CD8+,CD45RO, CD4+ CD25+,Treg細胞(FOXP3),などを検討した。アトピー型鼻茸と非アトピー型鼻茸におけるCD4+CD25+, Treg 細胞、TSLPと periostinはアレルギー性鼻炎鼻粘膜に比べ優位に増加した。しかし,アトピー型鼻茸と非アトピー型鼻茸に差はなかった。鼻茸ではTSLPと好酸球,TSLPとIgE、periostinとIL-13の間には正の相関があった。アトピー型鼻茸をダニ抗原で刺激しIL-13 TSLP, periostin, IL-33 の発現を検討した。いずれも増加した。又リポポリサッカライド(LPS)とIL-4で刺激し TSLP, Eotaxin, RANTESが増加した。さらに、アトピー型鼻茸におけるT細胞を分離しダニ抗原で刺激しIL-4, IL-5,IL-13の産生を検討した。アトピー型鼻茸(ダニアレルギー陽性)T細胞からのIL-4,IL-5,IL-13の産生量が優位に多かった。 LPSとダニ抗原で刺激しIL-4,IL-5,IL-13の産生量がより多かった。ダニ抗原で活性化したT細胞の上清で上皮細胞を刺激し、上皮細胞から産生されたRANTES,eotaxin,TARC, TSLP をコントロールに比べて増加した。又、アトピー型鼻茸におけるT細胞をダニ抗原で刺激した。同患者末梢血から分離したB細胞とダニ抗原で刺激したT細胞を培養し、産生されたIgE量 を検討した。 IgEの産生量が優位に増加した。現在、アトピー型鼻茸におけるT細胞 を分離しStaphylococus enterotoxin A,B で刺激し、ダニ抗原で刺激したT細胞のプロフィールと比べる事を検討中です。
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