研究課題
頭頸部癌におけるゲノム網羅的なエピジェネティック解析という研究テーマで研究を遂行している。近年、DNAのメチル化を始めとするエピジェネティックな変化が、RNA合成、ひいてはタンパク質の発現を抑制することから、癌化機構の一つとして認識されている。最近、ゲノム全体のメチル化状態を明らかにするメチル化DNA解析は、次世代シークエンサーの登場で網羅性と解像度に大きな向上がみられている。特にゲノム網羅的エピゲノム解析法の登場で、いままで困難であった網羅性を実現することができるようになっている。最終年度である本年度は、HPV関連中咽頭癌症例の癌側と正常側からのサンプルを採取しメチル化解析を行うために調整をした。次世代シークエンサーの解析の結果、MAL, SLC5A5, NUP85遺伝子を候補として抽出することができた。これらの遺伝子は、他の臨床サンプルにてHPV関連中咽頭癌にぴて高メチル化をおこし、下咽頭癌、喉頭癌、口腔癌では低メチル化であった。今後これらの遺伝子の機能解析を行っていく予定である。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)
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