研究年度3年度目、喉頭亜全摘出Supracricoid laryngectomy with Cricohyoidoepiglottopexy(SCL-CHEP)について症例はさらに増加し、120症例に達している。 施行症例の集積を重ね、披裂軟骨の可動性、牽引方向、新声門の振動部位などの研究成果を基により良好な機能を目指した手術手技の改良につないでいる。新声門の形態的変化について、舌骨、輪状軟骨の経年的位置変化についても検討を開始した。また、輪状軟骨については、前方の軟骨弓の吸収、消失が認められることが分かり、この点にも焦点を絞って検討を開始している。舌骨、輪状軟骨の変化が嚥下機能にどのように影響を及ぼしているか、継続して検討を行っている。 亜全摘SCL-CHEP 100例について予後、再発についての検討も行った。この成果は2014の米国で行われた世界耳鼻咽喉科学会IFHNOSとフランスで行われたフランス耳鼻咽喉科学会にて報告し、国際誌に論文としても掲載して頂いた。
|