研究課題/領域番号 |
24592619
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
平岡 孝浩 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30359575)
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キーワード | 薄暮時視機能 / 実用視力 / 視力安定性 / quality of vision / 暗所 / 明所 |
研究概要 |
昨年度に試作した薄暮時実用視力計を使用して,各疾患毎の患者の測定を試みた.しかし健常者と異なり,同条件での測定は困難であり明らかなfloor effectが認められた.したがって,疾患が進行すると測定不能患者が増加してしまった.そこで,視標の背景輝度を0.1cd/m2から0.8cd/m2へと変更したところ,白内障眼,緑内障眼,網膜疾患等での測定も可能となった.現在この改良装置を用いて症例数を蓄積中である. 今年は最終年度となるので,さらに症例を蓄積したうえで,データの解析を行い,それぞれの特徴を見出したい. また2年目以降の検討課題であった瞳孔径や瞬目自動測定機能の搭載にも取り組んでいる.まだ完成はしていないが,これらの追加機能により,視機能と瞳孔径の関連や瞬目との関連についても深く考察していきたいと考えている. さらに波面センサー(KR-1W,トプコン)や散乱測定装置(OQAS II,Visiometrics)による光学的質の変化についても測定を開始している.これらのデータの集積により高次収差や散乱光が薄暮時実用視力へ及ぼす影響を検討する. 瞳孔径や瞬目数,そして光学的質(高次収差,散乱)と薄暮時実用視力検査の結果は健常人においても検討が終了していないので,病的眼の解析と併せて健常眼の評価も進めていきたい. いずれの検討においても未だ他施設からの報告は認められず,何とか期限までに有意義な結果が得られるように努力を続けていく所存である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りに進行しているから.
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今後の研究の推進方策 |
様々な病的眼における薄暮時実用視力検査結果の特徴を明らかにする.
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