研究概要 |
生後1日目、及び7週目のCD1マウスの涙腺を摘出し、上皮細胞を選択的に接着培地で培養した細胞は継代培養を行い、総細胞数をカウントしていく。20継代まで培養可能となった涙腺細胞は限界希釈法により、1細胞より培養し、増殖能の高い細胞群をセレクトする。その細胞を免疫染色(Cytokeratin14,8, alpha SMA, AQP8, p63)にて表現型を確認した。 1. CD1マウス生後1日目から分離した上皮細胞 2. CD1マウス成体(7週齢)から分離した上皮細胞 3. p16KOマウス成体(7週齢)から分離した上皮細胞 以上の3つの細胞源から培養を行ったが、すべて第9継代まではスムーズに表現型をかえず培養可能であった。 p16KOマウスは、2の細胞が継代できないときのために細胞株になりやすいと考えていたが、2が20継代まで細胞形態を変えず培養可能であったため、、2の上皮細胞について詳細に解析検討を行うこととした。初期培養の表現型と細胞株は表現型が変化することが多いので、Cytokeratin14, p63, AQP8,(導管の表現型; AQP8は予備検討で確認している)、alpha SMA(筋上皮細胞の表現型)、Cytokeratin8(単層上皮)、ラクトフェリン(分泌細胞)の各マーカーで上皮細胞の表現型を確認した。その結果、通常培養の状態でCytokeratin14(+) p63(+)AQP8(-)Cytokeratin8(-), alpha SMA(-)で生体内涙腺の導管上皮細胞に近い表現型を示した。
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