これまで難治性であった網膜血管閉塞症に対し網膜血管内治療を施行した。対象は網膜中心静脈閉塞症の72眼72例であり、虚血型が30眼、中間型34眼、非虚血型8眼であった。 治療手技は、47Gの極細針(マイクロニードル)を作製し、これを網膜中心静脈へ穿孔し組織型プラスミノゲンを血管内投与する。投与量は40μg/mlで約3分間の持続潅流を行う。術後に視力検査・眼底写真・中心窩網膜厚の測定等を行う。 その結果、術後6か月で、視機能はETDRS文字数で術前平均15文字から術後平均27文字へと上昇し、黄斑浮腫は340μmの減少が見られた。血管内治療の網膜への応用が可能であること及びその有用性が証明された。
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