研究課題/領域番号 |
24592689
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究 |
研究代表者 |
竹内 大 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 教授 (40260939)
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研究分担者 |
櫻井 裕 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 助教 (00235227)
唐澤 容子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 助教 (60535540)
播本 幸三 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 助教 (80626804)
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キーワード | ぶどう膜炎 / IL-17 / Th17細胞 / ベーチェット病 |
研究概要 |
ベーチェット病ぶどう膜炎において、抗TNFα抗体であるInfliximabはステロイド、シクロスポリンなどの既存の治療に抵抗性な症例に対しても有効であるが、治療効果が減衰する症例や初期より有効性の乏しい症例もみられる.以前に我々は、ベーチェット病ぶどう膜炎患者の末梢血T細胞をIRBPで刺激したところ、IL-6, IL-17, およびIFN-γ産生が健常者と比較して有意に増加していること、そして活動性の後眼部炎症をもつベーチェット病ぶどう膜炎患者では活動性に低い患者と比較してIRBP刺激によるIFN-γ産生が有意に亢進していることを認めた。今回我々は、Infliximab治療開始前後に末梢血T細胞を採取し、IRBPペプチド刺激に対するIL-6, IL-17, およびIFN-γの産生量からぶどう膜炎の活動性、Infliximab治療の有効性、Infliximab治療離脱の視標になり得るか検討することを目的とした.昨年度は、健常人10名の末梢血T細胞をヒトIRBPのアミノ酸残基1~20位からなる合成ペプチド(hIRBP1-20)で刺激し、上記のサイトカイン産生を測定したが、有意な産生は何れのサイトカインについてもみられなかった.この結果 から、B6マウスにおいてぶどう膜炎惹起能を有するhIRBP1-20は、B6マウスのT細胞抗原決定領域を含んでいるがヒトの抗原決定領域は含んでいないと考えられた.今年度は、ブタ網膜から網膜視細胞層に存在する光受容体間レチノイド結合蛋白(interphotoreceptor retinoid-binding protein: IRBP)をSDS page, ConA affinity chromatographyにて抽出することに成功し、ヒト末梢血リンパ球のin vitro培養での抗原として有用であること認めた.本研究に関するinformed consentを10名の健常人、9名のベーチェット病患者から得ることができ、その末梢血リンパ球をin vitroでIRBP刺激し、培養上清を回収する実験を開始することができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
健常人10名、インフリキシマブ治療前後のベーチェット病患者8名でその末梢血リンパ球をIRBPで刺激し、培養上清の回収、保存が終了している.健常人のコントロー培養上清中の IL-1β, IL-4, IL-6, IL-10, IL-17A, IL-17F, IL-21, IL-22, IL-23, IL-25, IL-31, IL-33, soluble sCD40L, TNFα, and IFN-γをBio-Plex kit® (Bio-Rad Laboratories, Inc)で測定したところ、T細胞活性化因子であるsCD40Lの産生がみられ、IRBP刺激に対する反応性が確認された.実験に関しては90%の達成度である.
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今後の研究の推進方策 |
凍結保存されている培養上清中の IL-1β, IL-4, IL-6, IL-10, IL-17A, IL-17F, IL-21, IL-22, IL-23, IL-25, IL-31, IL-33, soluble sCD40L, TNFα, and IFN-γをBio-Plex kit® (Bio-Rad Laboratories, Inc)で測定する.結果を統計学的に解析し、学会発表、英文論文を作成する.
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次年度の研究費の使用計画 |
これまで、当該研究に関する倫理委員会の承認、患者およびコントロールとなる健常者からのインフォームドコンセントの取得、採血、細胞培養を行った.そのため、本研究で最も多くの予算配分を見込んでいるサイトカイン測定が次年度予定となった. 次年度は、現在ストックしている培養上清内のサイトカイン測定、結果の解析、論文投稿を予定している.
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