研究課題/領域番号 |
24592693
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
仲谷 健吾 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20625173)
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研究分担者 |
窪田 正幸 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50205150)
若井 俊文 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50372470)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | CEACAM1 / CEACAM6 / 肝芽腫 / 病期 / 遠隔転移 |
研究概要 |
本研究では、肝芽腫におけるCEACAM1発現欠失の機序をisoform別に解明することを最終目標としているが、それに先立ちCEACAM familyの肝芽腫における発現の有無について臨床データとの比較を行っている。 CEACAM familyであるCEACAM6は、glycosylphosphatidylinositol(GPI)-linked immuno-globlin super family memberとして報告され(J Clin Lab Anal 1991;5:344-366)、その後、肺癌(Br J Cancer 1993;67:58-65)や直腸癌(J Clin Oncol 2003;21:3638-3646)、膵癌(Br J Cancer 2004;4;91:1384-90)など、多くの悪性腫瘍において高発現や病態への関与が示されている。また、成人領域の肝内胆管癌において、CEACAM6の高発現がその予後に相関することが示唆されている(Br J Cancer 2006;21;95(4):532-40)。しかし、肝芽腫においては検索しえた限りでは検討されておらず、肝芽腫におけるCEACAM6の発現の有無に関する検討は、CEACAM familyの肝芽腫における役割を検討する上で有意義なものと考えられた。 最終目標に向かう研究の一環として、当院で現時点で入手可能であった11症例の肝芽腫切片において、抗CEACAM6抗体を用いた免疫染色を開始した。その結果、肝芽腫でも発現する群としない群に分かれることが判明した。現在、発現群と非発現群での臨床所見における差の有無(病期、遠隔転移、予後)について検討を進めている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年度より免疫染色から開始したが、通常病院診療業務においてスタッフが途中退職したことにより、研究におけるエフォートを低下せざるを得ない状況になってしまった。 そのため、年度前半から進行予定であった計画が停滞してしまっていた。 年度終わり頃から、診療業務におけるマンパワーの補充があり、それに伴い研究におけるエフォートが増大し、停滞していた実施計画が年度末から再度動き始めたという状態である。
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今後の研究の推進方策 |
上記事由により、研究の推進が停滞していたが、年度末から始動している。 まずは研究実績の概要に記した通り、CEACAM6の肝芽腫における発現パターンの意義についての検討を完了し、続いてCEACAM1について各種手法を用いてisoform別に検出し記録を順次進めていく方針である。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度使用しなかった研究費(11174円)について、引き続き次年度必要となる経費に充てる方針である。 最終的に目標とするCEACAM1のisoform別解析のためのセルアナライザーは、今年度経費で購入済であるので、次年度以降は主に各種免疫組織学・生化学的実験に必要な消耗品の購入に充てる予定である。
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