肝芽腫は、小児期に発生する原因不明の悪性腫瘍である。本研究では、肝芽腫におけるがん胎児抗原関連細胞接着分子CEACAM (carcinoembryonic antigen-related cell adhesion molecule)ファミリーを解析した結果、CEACAM6が腫瘍進展に相関する傾向にあることを見いだした。CEACAM6高発例は、病期分類PRETEXT進行例が多かった。またCEACAM6高発現4例中3例が肺転移を合併していたことから、CEACAM6は、肝芽腫の転移能獲得に何らかのメカニズムを介して関与している可能性が示唆された。
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