研究課題
我々のグループでは、門脈投与した間葉系幹細胞(Mesenchymal stem cells: MSCs)が、肝臓において虚血再灌流障害の抑制につながることを示してきた(Kanazawa H, 2011)。また他の研究グループの検討から、MSCsにより臓器移植に伴う拒絶反応の抑制や免疫寛容が誘導される可能性があると考え、研究を開始した。初年度の、MSCsを含む各種培養細胞上清よりExosomeを分離採取する技術を確立したが、これについては、同種異系細胞間での免疫反応の抑制が認められることまではすでに示している。最終年度では、さらにラット肝移植モデルでの検証を目標とした。同種異系での移植については、脳死移植を前提とした全肝移植モデル作成は問題なく施行でき、その際、保存時間を24時間まで延長することが可能であった。しかしながら、臨床での生体部分肝移植をイメージした、ラット部分肝移植では技術的な問題が依然残っている。具体的なモデル作成としては、backtableで肝臓を80%切除し、レシピエントでは肝上部、肝下部とも手縫いにて吻合している。手技によるものか、ラットの脆弱性によるものか、時期による生存の波が解消しきれていない。Exosomeを投与した群では、生存期間が長くなる傾向は見られたが、結論は得られていない。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)
Int J Antimicrob Agents.
巻: 45 ページ: 33, 40
10.1016/j.ijantimicag.2014.08.015.
Pediatr Int.
巻: epub ページ: epub
10.1111/ped.12597.
J Vasc Interv Radiol.
巻: 25 ページ: 1406, 1412
10.1016/j.jvir.2014.03.034.
Pharmacogenet Genomics.
巻: 24 ページ: 356, 366
10.1097/FPC.0000000000000060.