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2013 年度 実施状況報告書

キメリズム解析による胆道閉鎖症成因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24592697
研究機関九州大学

研究代表者

林田 真  九州大学, 大学病院, 助教 (70452761)

研究分担者 田口 智章  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20197247)
柳 佑典  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (30596664)
キーワード胆道閉鎖症 / 小児外科 / 成因
研究概要

胆道閉鎖症は、進行性で肝移植を余儀なくされることも多く、現在においても解決すべき問題が残されている。胆道閉鎖症の病因として様々な仮説が提唱されてきたが、いずれも胆道閉鎖症の発生を十分に説明するにはいたっていないのが現状である。GVHDと胆道閉鎖症との類似性より、母体より移入した母親由来の細胞がGVHD様反応を引き起こし、形成されていた胆管を傷害し胆管が閉鎖するということを仮説とし、児の肝における母親由来の細胞(meternal microchimerism)を検索する。胆道閉鎖症初回手術時に得られる肝生検標本と肝門部肝管・胆嚢・総胆管標本を使用しmicrochimerismの証明、分布についてFISHを用いたキメラ細胞の検出を確立した。対照群として他の肝疾患肝生検標本を使用した。胆道閉鎖群はコントロールと比較し有意にキメリズム率が高いことが証明された。さらに症例を蓄積することにより、肝組織標本の収集と作成を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

肝組織内のキメリズムの分布を検索するため、FISHのみならず、他の免疫染色を併用し、キメラ細胞がどのような種類の細胞か明らかにすることにより、胆道閉鎖症の成因が明らかになる可能性を考えられるが、免疫染色との二重染色の手技が確立できていない状況である。

今後の研究の推進方策

総胆管remnant標本において肝門部、総肝管、総胆管chimerismの分布、肝生検標本においてマイクロダイセクションを用いて肝内のchimerismの分布を評価する。今後、chimerismからGVHDの発症へのメカニズム、hepatic GVHDからBA発生のメカニズムの解明が必要となるため、キメラ細胞の性質を明らかにするため免疫染色との二重染色の手技を確立する。

次年度の研究費の使用計画

FISHと免疫染色との二重染色の手技が確立できていない。
FISHと免疫染色との二重染色の手技を確立しキメラ細胞の解明に取り組むため、免疫染色に用いる抗体等に使用。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] 【ここまで来た小児小腸移植】脳死小腸移植後の急性拒絶反応2013

    • 著者名/発表者名
      林田 真、江角元史郎、栁 佑典、吉丸耕一朗、田口智章
    • 雑誌名

      小児外科

      巻: 45 ページ: 738-740

  • [学会発表] 生体肝移植後の遷延する血小板減少と脾容量に関する検討2013

    • 著者名/発表者名
      林田 真
    • 学会等名
      第20回 日本門脈圧亢進症学会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      20130919-20130920
  • [学会発表] 乳児生体肝移植における臓器立体モデルを用いた術前シミュレーションの有用性2013

    • 著者名/発表者名
      林田 真
    • 学会等名
      31回 日本肝移植研究会
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      20130704-20130705
  • [学会発表] 当院における小児肝移植の術後合併症と予後2013

    • 著者名/発表者名
      林田 真
    • 学会等名
      第50回 日本小児外科学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130530-20130601
  • [学会発表] 成人に到達した胆道閉鎖症症例に対する生体肝移植2013

    • 著者名/発表者名
      林田 真
    • 学会等名
      第50回 日本小児外科学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130530-20130601
  • [学会発表] 肝移植導入による胆道閉鎖症の予後に関する検討2013

    • 著者名/発表者名
      林田 真
    • 学会等名
      第113回 日本外科学会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20130411-20130413
  • [学会発表] 胆道造影を施行した乳児胆汁うっ滞の検討

    • 著者名/発表者名
      林田 真
    • 学会等名
      第40回 日本胆道閉鎖症研究会
    • 発表場所
      茨城

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公開日: 2015-05-28  

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