【目的】妊娠中母児間に細胞の交換が行われていることが知られており、一部の自己免疫疾患においてmicrochimerismとGVHDの関連が示唆されている。今回、胆道閉鎖症におけるmaternal microchimerismの関連について検討した。 【対象と方法】胆道閉鎖症(BA)男児6例と他肝疾患男児6例の肝生検標本をCEP X/Yプローブを用いFISHを行ないXX染色体を持つ細胞の陽性率を検討した。 【結果】両群ともにXX染色体を持つ細胞を検出したが、BA群では有意に陽性率が高かった(P=0.0015)。免疫学的機序がBAの病態に関連している可能性を示唆するものと考えられる。
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