研究課題/領域番号 |
24592715
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
清水 史明 大分大学, 医学部, 講師 (50347027)
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キーワード | 体外フォトフェレーシス / 同種異系間組織移植 / 8-MOP |
研究概要 |
今回の研究では、同種異系間複合組織移植において、体外フォトフェレーシスにて移植後拒絶反応が抑制されるかどうか観察を継続した。同種からの複合組織移植の前に体外フォトフェレーシスを受けた群と、受けなかった群を比較した。In vitroでの観察においては、リンパ球混合刺激試験をおこなった。その結果移植前にフォトフェレーシスを行った群において抗原刺激に対するリンパ球増殖反応の抑制が確認された。しかし、肉眼的観察においては、移植組織の生存期間に有意差を確認することができなかった。しかし、8-MOPの濃度を変更し試みた際、in vitroの検討でもさらに有意な差を得ることができ、肉眼的検討でも同様の結果を得るにいたった。 次に体外フォトフェレーシスと免疫抑制剤(CsA 8mg/kg, 7days)の併用を行った群と、免疫抑制剤投与のみを行った群とで、移植後の拒絶反応に差が出るか検討した結果、その結果肉眼的観察において、移植後組織の生存期間が体外フォトフェレーシスと免疫抑制剤投与を併用した群では、有意差を持って生存期間が延長することが昨年度確認された。今回は、ステロイドの量を調整しながら、本検討を行った結果、現在のところ4mg/kgの濃度で使用した場合に、差が認められやすいことが分かった。 今後さらに、検討を重ね、同種異系間の複合組織移植において、さらに体外フォトフェレーシスが免疫寛容導入に有効化されるよう、その方法を検討していく。さらに、そのメカニズムについても検討を進めていく予定。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
フォトフェレーシスの方法論に時間がかかっており、メカニズム解明に至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
現在指摘と考えられるCys A 4mg/kgの濃度にてさらに検討数を増やしていく予定。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験のためのラット購入のための予算であったが、他業務などにより、予定していたラット手術が行えず、ラット購入キャンセルになった分があります。 前回延期になったラット手術の際に、ラット購入のための費用に充てます。
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