ケロイドは原因不明で動物モデルも確立していない。放置すれば増大して痛みや痒みを伴い患者の苦痛は少なくないため、早期診断・治療が重要である。ケロイド発生頻度は、人種による差があることが報告されており、遺伝子的要素が関与している可能性が高い。われわれは、ケロイド発生とIL-6遺伝子の関連性について報告してきた。IL-6遺伝子の一塩基多型とがケロイド発生に関与している可能性が高い。 本研究では、ケロイド患者のIL-6プロモーター領域の遺伝子解析を行い、平成26年度もサンプル数を増やし、最終的には、日本人におけるコントロール群239例、ケロイド群376例の解析を行った。その結果、IL-6-572C>Gとケロイド発生との間に統計学的有意差を認めた。
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