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2013 年度 実施状況報告書

間欠型一酸化炭素中毒の臨床・病態解析

研究課題

研究課題/領域番号 24592728
研究機関東北大学

研究代表者

黒田 宙  東北大学, 大学病院, 助教 (70463784)

キーワード単施設前向き観察研究
研究概要

本研究の目的は,間欠型一酸化炭素(CO)中毒発症の危険因子を明らかにし,その早期診断・予後予測方法を確立すること,および酸化ストレス応答に着目し間欠型CO中毒の発症機序を解明することである.平成25年度研究計画は,東北大学病院高度救命救急センターに入院した急性CO中毒患者のうち研究参加への同意が得られた患者に対し,以下の4項目について評価を行うことであった.
1.対象患者の臨床情報,血液・髄液検査,頭部MRI検査の経時的収集
2.対象患者の頭部MRI拡散テンソル画像(DTI),1H-MRスペクトロスコピー(MRS)の経時的撮影・解析
3.上記1,2の結果をもとに急性CO中毒患者のリスク層別化とフォローアップ法策定
4.CO中毒時における酸化ストレスの評価を目的とする血中・髄液中HO-1測定
当該年度中新たに上記計画へ組み入れられた新規患者は16名で,前向き研究開始後の累積患者数は110名になった.これらの新規患者のうち1の臨床・検査データ取得は16名すべてで行われ,2については8名について経時的解析が行われた.これら1,2の結果,間欠型発症患者の臨床情報・検査データについて一定の傾向が得られており,それをもとに3の試案を策定した.現在,過去の入院患者と新規入院患者に分けて妥当性を検討中である.これにより妥当性が担保されれば,救急関連学会などにおいて発信していく予定である.4については前年度までに髄液での解析を行い,今年度は血液中HO-1測定を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度中に組み入れられた新規患者は16名で,そのうち間欠型CO中毒発症者は3名であった.研究計画では,臨床症状・血液・髄液・頭部MRI・DTI・MRSすべてを施行したフルスタディ患者として間欠型発症者20名,非発症者40名を予定しているが,現時点でのフルスタディ患者数は間欠型発症者18名,非発症者22名となっている.非発症者の組み入れ率がやや低く,これが達成度の遅れにつながっている.ただし,中間解析の結果では各臨床・検査パラメーターについて両群で有意差がついており,最終的な解析への影響は小さいと考えられる.

今後の研究の推進方策

研究計画に従い,患者組み入れ・解析を継続する.急性CO中毒患者のリスク層別化とフォローアップ法の試案については妥当性の検討を行ったうえで救急分野の学会等で発表する予定である.

次年度の研究費の使用計画

血中・髄液中HO-1測定についてはELISAプレートを用いた多サンプル同時測定を行っている.したがってサンプルが一定数以上蓄積した時点で測定を行っているが,本年度は以前購入したELISAプレートを使用したため,物品費に充てる額が予定より少額であった.
本年度はELISAプレートを多数購入する予定であり,物品費をそれに充てる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Utility of non-conventional MRI in assessing white matter damage after carbon monoxide poisoning2014

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Kuroda
    • 学会等名
      66th American Academy of Neurology Annual Meeting
    • 発表場所
      Philadelphia, USA
    • 年月日
      2014-04-26 – 2014-05-03
  • [学会発表] 一酸化炭素中毒後遅発性脳症の重症度分類と予後関連因子について2013

    • 著者名/発表者名
      黒田 宙
    • 学会等名
      第54回日本神経学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130529-20130601

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公開日: 2015-05-28  

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