本研究の目的は一酸化炭素(carbon monoxide; CO)による間欠型中毒(delayed neurologic sequelae; DNS)の早期診断・予後予測法を確立することであった.100名の急性CO中毒患者が組み入れられ,臨床情報および髄液・画像検査の結果,CO暴露時高年齢・早期神経症状出現がDNS予後不良因子であり,髄液ミエリン塩基性蛋白測定はDNS発症予測,診断,予後予測のすべてに有用であることが示された.CO暴露1週間以内のproton MRスペクトロスコピー検査はDNS発症予測に有用であり,1ヶ月時点での検査はDNS発症予測,診断,予後予測に有用であることが示された.
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