研究課題/領域番号 |
24592753
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
塚本 剛志 日本医科大学, 医学部, 助教 (20626270)
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研究分担者 |
増野 智彦 日本医科大学, 医学部, 講師 (00318528)
大泉 旭 日本医科大学, 医学部, 助教 (20277502)
横田 裕行 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60182698)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 骨軟部組織損傷 / 臓器傷害 |
研究概要 |
外傷による侵襲は、サイトカインをはじめとする炎症性メディエータを活性化することにより全身性炎症を惹起し、その炎症進展を制御できない場合には多臓器不全(MODS)を引き起こすと考えられる。その死亡率は集中治療の進歩した現在においても依然高いままであり、その発生機序は未だ明らかとなっていない。 最近の報告では、骨•軟部組織損傷は、受傷を受けた局所の炎症のみでなく、受けた外傷の程度に応じて全身性の炎症を引き起こし、臓器障害をもたらすとされている。しかし、骨軟部組織損傷後にどのような機序で局所の炎症反応が全身性の炎症反応へと移行し、最終的に臓器障害に発展していくのか、明確な事は未だに分かっていない。 そこで、軟部組織損傷後の臓器傷害発生のメカニズムの解明が本研究の目的である。そのためにまず我々は、血管内皮細胞障害の発生に注目した。まず、我々は、ドナーマウスの骨軟部組織を、ミンチ(Tissue Bone Matrix: TBX)しそれを、レシピエントマウスの皮下に移植するという動物骨軟部組織損傷モデル(TBXモデル)を開発し、そのモデルを用いて、TBX移植後の、肺血管内皮細胞上の、外傷後臓器傷害に関わるとされる、danger signalである、TLR-2mRNA及びTLR-4mRNAの発現を、real-time PCR法および、Western blotting法で測定し、それを肺血管透過性亢進の指標として、この検討を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
手技が安定せず、また、TBXの量で動物が死亡してしまうこともあり、サンプル数が確保できない状態である。 徐々に手技の安定化は計れている状態ではある。
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今後の研究の推進方策 |
手技の安定化を計るとともに、in vivoでの実験を行い、その結果を踏まえて、骨軟部組織損傷後の臓器傷害発生メカニズムの解明を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
必要な動物購入費および、実験消耗品にあて、学会旅費など。
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