我々は物理的性質の異なる組織境界面に水チャネル分子であるアクアポリン-1 (AQP1)を強く発現する細胞群が存在することを発見し、その発生学的、および組織学的特徴を明らかにした。これらの異種組織境界のAQP1陽性細胞は、細胞骨格が未熟で巨大な細胞表面積/体積比を持つ全く新しいカテゴリーに分類(異種組織連結細胞)できる細胞であることが示唆された。歯科領域では無細胞セメント芽細胞と歯槽骨表層細胞がこれに相当した。これらの異種組織連結細胞に発現する結合組織性のAQP1は水分子輸送よりもむしろ、細胞の変形・運動に伴う細胞内外への水分子の移動に関与している可能性が示唆された。
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