研究課題/領域番号 |
24592762
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
本間 志保 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (40372627)
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キーワード | 三叉神経 / 機械受容器 |
研究概要 |
小胞性アミノ酸輸送体は本来中枢神経系においてシナプスのある部位に存在し、神経伝達物質であるアミノ酸をシナプス小胞へ輸送する働きを持つ。しかし、近年シナプス以外の部位にもこれらの物質の存在が明らかとなり、末梢神経系においてもその局在が解明されつつある。我々はこれまでに口腔周囲の末梢感覚受容器において小胞性グルタミン輸送体の局在について明らかとしてきた。その結果口腔感覚領域においては歯根膜機械受容器(ルフィニ神経終末)、歯髄の自由神経終末、口蓋粘膜の機械受容器(メルケル終末)においても小胞性グルタミン酸輸送体の局在が明らかとなり、神経終末の維持、メンテナンスに関与していることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
小胞性GABA輸送体の末梢感覚受容器での検出が困難であり、かつ小胞性GABA輸送体が存在しないという証明にも困難が伴っているため研究計画に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度では中枢神経系ならびに末梢感覚受容器での小胞性グルタミン酸輸送体および小胞性GABA輸送体の生後発育の過程における変化を明らかとする。歯の萌出時期と関連づけた日齢での観察を予定しており、特に歯根膜機械受容器、歯髄、口腔粘膜における小胞性アミノ酸輸送体の発現を免疫組織化学的手法を用いて検索を行う。また、生後発育で重要な機能発現との関連をカルレチニンを用いて蛍光二重染色を行うことにより明らかとする。
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