本研究では小胞性アミノ酸輸送体及びシナプス関連タンパクに注目し、中枢及び末梢神経系における発現を検索した。口腔感覚領域では歯根膜機械受容器(ルフィニ神経終末)、歯髄(自由神経終末)、口蓋粘膜の機械受容器(メルケル終末)に興奮性神経伝達物質が認められた。中枢の三叉神経核では感覚核である三叉神経中脳路核、三叉神経運動核ともに興奮性神経伝達物質と、抑制性神経伝達物質が認められた。生後発育では、興奮性シナプスの存在を示唆する物質に関する免疫染色を生後一日から、顎運動が吸啜から咀嚼へ以降する生後21日までの脳においての観察を行った。感覚核と運動核ではその出現時期やタンパクの発現の強さに違いが認められた。
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