研究成果の概要 |
破骨細胞の分化における血清カルシウム降下因子カルデクリンの抑制機構を検討した。RAW264.7細胞ではRANKL刺激によりラフト非依存性シグナル経路(ERK, NFκB, JNK)とラフト依存性シグナル経路(Fyn, Syk, PLCγ)が活性化される。カルデクリンはラフト依存性経路のみを抑制した。細胞膜ラフト膜画分のFynのリン酸化はRANKLにより増加したが、カルデクリンで抑制された。ラフト画分を破壊するとRANKL応答能とカルデクリン抑制効果が消失した。従ってカルデクリンはRANKLシグナルの細胞膜プラットフォームにおけるFynの活性化を抑制し破骨細胞分化を抑制することが明らかになった。
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