研究課題
本年度はCdc42遺伝子の口蓋形成における機能解析、および研究期間内の研究成果を作製した。口蓋を構成する細胞は、その大部分を発生過程において神経堤と呼ばれる組織細胞から由来していると言われている。そこで、Rhoファミリー低分子量Gタンパク質Cdc42遺伝子の口蓋形成における機能を解析するために、神経堤由来細胞で特異的に欠損したコンディショナルノックアウトマウスを、神経堤由来細胞特異的に発現している遺伝子Myelin protein 0; P0)遺伝子プロモーター制御下でCreを発現するP0CreトランスジェニックマウスとCdc42遺伝子のexonの上流下流域にloxP配列を挿入したCdc42floxマウスの交配により作製し(P0-Cre;Cdc42 floxコンディショナルノックアウトマウス)、その表現型の解析を行った。P0-Cre;Cdc42 floxコンディショナルノックアウトマウスは産まれてくるものの、顎顔面領域に形成不全が認められ、また、口蓋裂を発症していることから、生後まもなく死ぬ。口蓋形成はマウス胎生12日齢から14日齢において、口蓋突起の下方および水平方向の伸長およびその後正中部で接し、胎生15日齢以降正中上皮索の消失とともに癒合すると言われているが、P0-Cre;Cdc42 floxコンディショナルノックアウトマウスは上記過程が起こっていなかった。以上の結果から、Cdc42は口蓋形成にとって重要な遺伝子であることが示唆された。
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