研究課題
破骨細胞と樹状細胞は共通の前駆細胞から分化するが、これらの細胞の分化振り分け機構はいまだ完全に解明されていない。申請者は、「樹状細胞の分化を決定している因子が破骨細胞の分化ならびに破骨細胞性骨破壊を阻止する可能性がある」という仮説を立て、その候補因子としてSignal transducer and activator of transcription 5 (Stat5)に着目し、破骨細胞分化に伴う発現調節機構を検討した。しかしながら、Hiroseらによって、Stat5が破骨細胞の機能(骨吸収能)に重要な役割を担っていると報告され、平成27年度は、候補因子の再検討を行った。その結果、Basic leucine zipper transcription factor(Batf)に着目した。BatfはBatf、Batf2、Batf3からなり、Activator protein 1 (AP-1) familyに属する。今回、これらのBatfのうち、Batf3に焦点を当てて解析した。その結果、Batf3は破骨細胞分化が進むにつれて発現が低下する傾向を示したことから、破骨細胞の分化段階に何らかの役割を担っていることが想像される。最終的にBatf遺伝子改変マウスの解析を行う。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 4件)
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