研究課題/領域番号 |
24592820
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
今井 あかね 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 講師 (60180080)
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研究分担者 |
梨田 智子 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (10133464)
吉江 紀夫 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 教授 (30095278)
辻村 麻衣子 (羽下 麻衣子) 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 講師 (60535219)
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キーワード | 耳下腺 / 腺房細胞 / エクソサイトーシス / Rabタンパク質 / GEF / GAP / ゴルジ装置 / exocyst |
研究概要 |
超高齢社会を迎え、唾液分泌量の低下による口腔乾燥症を訴える患者が増加している。咀嚼、嚥下、会話、齲蝕予防、感染予防など、QOL(クオリティー・オブ・ライフ)を考える上では唾液分泌は重要な要素である。本研究では腺房細胞(外分泌細胞)における分泌顆粒の形成から放出後まで細胞内膜輸送の必須因子ある低分子量GTPase (Rab) を中心としたネットワークおよび開口分泌時の分子の動態を解明することを目的とした。 平成25年度は平成24年度に引き続き腺房細胞中のRab27の完全なGDP/GTPサイクルを明らかにして学術雑誌に原著論文として発表することができた(Arch Biochem Biophys 2013; 536: 31-37)。すなわち、Rab27-GEF活性を持つことがメラノサイトで知られているMADD/DENN/Rab3GEPの耳下腺腺房細胞におけるタンパク質発現と局在を示し、イソプロテレノール刺激によるアミラーゼ分泌にRab27のGDP/GTP交換反応を通してMADDが関与していることを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画ではRab27を中心にその多くのエフェクターがどこでどういう働きをしてRab27 のサイクルを回しているのか解明することことを目的としていた。しかし、ここまでの研究のデータから分泌顆粒が成熟するまでの過程にRab33が関わっている可能性が示唆された。これは当初の計画を超える成果と言える。
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今後の研究の推進方策 |
耳下腺腺房細胞中でアミラーゼを含む分泌顆粒が成熟していく過程に本当にRab33が関わっているのか精査する。それがRab33AまたはRab33Bなのか、ウエスタンブロッティングおよび免疫組織化学を駆使してその挙動を経時的に観察する。また、どの程度のアミラーゼ分泌に影響を及ぼすものか検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
器具購入時にメーカーのキャンペーンがあり、予定していた金額より安く購入できた。 次年度は消費税が上がり価格の上昇が懸念される。そのため、物品費として試薬等の購入に充てる。
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